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憲法改正Q&A(1)


『国民投票法案』

Q:国民投票法が制定されるとのことですが、国民投票法とは何ですか?   制定の論点は何ですか?

A:最近、日本国憲法改正の議論が活発化しています。昨年4月には衆議院・参議院の各憲法調査会が「報告書」を各議会に提出しました。同年10月には、自由民主党が「新憲法草案」を発表しました。憲法改正の手続は、憲法第96条に規定があります。「@この憲法改正は、各議院の総議員の3分の2以上の賛成で、国会がこれを発議し、国民に提案してその承認を得なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行われる投票において、その過半数の賛成を必要とする。A省略」。その国民の承認方法を定めるのが国民投票法です。日本国憲法が施行されてから、60年近い年月が経過していますが、憲法改正手続に関する国民投票法は未だ成立していません。これまでは、平和憲法と呼ばれる日本国憲法を改正しようとする動きより、平和憲法を守ろうとする動きが強かった為、憲法改正手続に関する国民投票法を作ろうとする動きは弱かったと言えます。
  ところが、2001年11月には、憲法調査推進議員連盟の「日本国憲法改正国民投票法案」が発表され、2004年12月には、自由民主党・公明党両党の与党協議会実務者会議「日本国憲法国民投票法案骨子(案)」が、2005年4月には、民主党憲法調査会が「憲法改正国民投票法制に係る論点とりまとめ案」が公表され、憲法改正に向けて国民投票法制定の動きが与・野党で急ピッチに進められ、そして手続法である国民投票法は、今年中には成立するだろうと言われています。護憲派の人から国民投票法制定は、日本国憲法の外堀を埋められることともいわれています。   発表されている憲法調査推進議員連盟の「日本国憲法改正国民投票法案」そして自由民主党・公明党協議会実務者会議の「日本国憲法改正国民投票法案骨子(案)」に対し、次のような点が論点として上げられています。

1.憲法第96条で「その過半数の賛成」といわれる過半数の基準は、有効    投票総数の過半数(与党案)とするか、投票総数の過半数(民主党案)とするか、それとも有権者の過半数(一部の学者)とするのか、更に投票率(例えば全有権者の4割以上の賛成等)を定めるべきかの問題があります。

2.投票権者の年齢についても、20歳以上(与党案)とするか、18歳以上(民主党案)とするかの問題があります。

3.投票の方式については、複数に及ぶ憲法改正条項(文)を一括して投票するか、改正条項(文)ごとに個別に投票するかの問題があります。民主党案は、個別投票によるとしていますが、与党案では一括投票か個別投票かは国会が憲法改正の発議時までに、別の法律で定めるとしています。

4.憲法改正条項や国民投票法等の国民への周知期間(発議から国民投票までの期間)については、30日〜90日間(与党案)と60日〜180日(民主党案)と対立しています。周知の方法としては、国民投票公報を発行し、講演会、講習会の開催、新聞、パンフレット発行・領布が考えられています。

5.憲法改正に向けて、国民の賛成・反対の運動の自由を大幅に認めるか、ある程度規制するのか、公務員や教育者の運動は規制するのか、どの程度規制するのか。例えば、戸別訪問はみとめられるか、各家庭のポストにビラ配りができるか等の論点があります。

6.憲法改正条項批判や国民投票予想等について、マスコミ(新聞・雑誌・テレビ・ラジオ等)の報道を規制するのか、どういう場合に虚偽報道となるのか、プレスの自由は全面的に保障するのか、というのも論点です。

7.その他に外国人、特に在日朝鮮人・在日韓国人の国民投票運動(意見表明権)の自由を保障するのかどうかや国民投票無効訴訟は、何処に・何時までに・どのような理由で提訴できるか等の論点があります。ちなみに、30日以内に東京高等裁判所に提訴する案が出ています。理由については、「国民投票無効訴訟」と「国民投票の結果の無効訴訟」の二種類に分けられています。

               
(沖縄県会・仲村弘)